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コンビニ草紙
【理想の恋愛 恋愛小説】

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コンビニ草紙 第四話-2

「…なんか想像以上におもしろそうだね。しかもありえないくらい顔が綺麗だね。」
サヤカが小声で話しかけてくる。私は曖昧に返事をする。
サヤカが騒がしい分、カメラマンの大久保君は無口なので助かる。
階段を上がると畳の部屋が二つ、その奥が台所や洗面所のようだった。
中は意外とこざっぱりとしているが、どこか懐かしい感じがする。

奥の仏間に案内され、用意された座布団の上に座らされた。
藤本さん以外に人はいないようだ。
しんとした部屋の中に年季が入った掛け時計の音だけが響いている。
会ったら何か言われるかと思っていたが、他人行儀な感じだったのでほっとした。
でもほっとした反面、ちょっと残念な感じもする。
暫くすると台所で藤本さんがお茶を入れて、お茶菓子と一緒に持ってくる。
こちらが名刺を渡し軽く挨拶をすると、サヤカが今日の大まかな流れを話す。
それを聞いて藤本さんは、こくこくと頷いている。
私は今日の取材内容が書いてある書類を並べたり、メモの準備をしたりと謂わばアシスタントみたいな感じ。
大久保君が隣りで黙々とカメラの準備をして、いよいよ取材が始まった―。


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