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fantasy ability
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reality ability‐第10話‐大いなる歓迎会、タナトス!!‐-3

「そんな事はどうでもいい。‥‥何故、天真の三種を解放しないか、直接聞きに来た。理由を言え。」

皇希はいつものように強気な態度だった。どうしても聞きたいらしい。皇希が直接来るぐらいの事らしいからだ。
対する晴那は少し笑顔になるが、真剣な眼差しは消えなかった。そして、皇希の問いについて喋る。

「‥それは君が信じれないからよ。‥‥まだ隠している事があるでしょ?だからよ、それが危険なら避けるべきなの。解るかな?」

皇希は少し考える。すると、意外な答えが晴那を驚かせた。

「“真眼”の事か?‥‥いや、オリジナルたるお前も持っているだろうから。‥‥“真実の真実の真実”の事か。」

晴那はその言葉に酷く反応する。自分にも知らない事を皇希が知っているのだから。

「‥‥君は何者よ?“真眼”‥“真総の魔眼(しんそうのまがん)”は私。君は“真総の裏眼(りがん)”。‥‥“真実”を知っている?意味が解らないわ!?」

晴那の表情は怒りで一杯だったが、次の皇希の言葉で驚きに変わった。

「‥‥俺はお前が“人間”から“神”になった理由も知っているぜ?」
「なっ‥‥なんでよ!!??」
「‥“イレギュラー”だからな。それと天真の器に刻んだお前の能力が俺の限界ではない。解るだろう?」

皇希は勝ち誇ったような表情で晴那を見た。晴那はあまりの事で恐怖に感じ始めた。

「後で知る事になるだろう。“全て”をな。‥‥それまでに覚悟しておくんだな。‥‥天真の三種は諦めてやる。‥‥俺は俺の運命を作ってやる。」

そう言うと皇希が身体ごと消えた。どうやら、違う詠唱を唱えたようで今の詠唱を解除したようだ。

晴那は1人になると椅子に座った。多少落ち着きを取り戻したらしい。

「‥やってみて。“運命”を変えるというのは新たな“運命”が出来るのよ?‥‥それを君は出来るのかな?無神 皇希。」

晴那は呟く。視線は前を向いていた。まるで、消えた皇希を見るように。


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