電波にのせて。-2
ある日、勉強していると彼から電話が掛かってきた。
嬉しくて急いで電話出た。あくまでも冷静を装って。
「もしもし?」
「あ、俺だけどさぁ、お前ん家泊まりに行くのはもう無理だわ。宿題とか多くなってきてさ」
………頭が回らなかった。彼の学校の関係でここ1週間ほどは彼の家に泊まっていたから、これ以上泊まることはできない。
¨会えない¨
この4文字があたしの頭の中を支配する。
「もしもーし?聞いてるかぁ?」
「…うん」
「今日来る?」
「……」
「まぁ一回切るわ。勉強したいし」
「……」
「じゃーな」
「……うん」
ツーツーツー
呆気なく電話は切られた。
心臓がバクバクして何も考えられなかった。
気が付くと予備校にいるにも関わらず、涙が出ていた。
とにかく辛かった。