本日、晴れのち、晴れ!-5
「お待たせ、夕」
「お、おかえりなさい」
「…?なんでそんなに真っ赤なわけ?」
不自然なくらい顔が真っ赤な夕。
…なんかあったのかな?
不思議に思いながら、そう聞いてみるが、恥ずかしいのか、目を合わせてくれない。
「ねぇ、夕ってば」
「…う〜…はい」
「今日のごはんは、夕の好きな唐揚げにしよっか」
「えっ!」
一瞬で、パアっと、目を輝かせながら、顔を上げる。
…そんなに好きか、唐揚げ。
少し悔しく思いながらも、すっかり、いつもの調子の夕に、クスリと笑ってしまう。
「じゃあ、私はネギたっぷりソースを作ります!」
「あ!デザートに、今日はあそこのケーキ屋さんに寄って、それで、…ふふふっ!」
そう言いながら、嬉しそうに笑う、夕の手をにぎり、僕らは家路についたのだった。