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想いのいきつく果て
【女性向け 官能小説】

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想いのいきつく果て〜Final〜-7

「…ほんまごめん…」

俺は『24』の言葉を素直に受け入れることは出来ない。

「…ひろ…子供の話…信用したんか?」

紘子は俺の腕の中でコクリと頷いた。

「……そうなんや……けど俺は信じひん……」

腕を緩め涙で歪む紘子を見つめた。潤んだ眼差しを真っ直ぐ俺に向けてくる。

「ふっ……やっと俺の目、見てくれた」

紘子の髪の毛をくしゃりと撫でながら微笑んだ。
それにつられて紘子の顔も穏やかになる。

「子供のこと確かめなきゃだめやな、けど、俺に知らせんこと自体おかしいやろ」

しのがいつもの笑いを私に向けた。
その笑顔が私の固く閉ざした心をいとも簡単に溶かしていく。

ずるいよ、しのくん。
やっとの思いで別れようって心に誓ったんだよ。
子供の事がほんとだったらもう一度諦めなきゃいけなくなる。
二度目は耐えられる自信ないよ……

そんな私の想いが伝わったのか、そっと優しく抱き締められた。

「ひろ…一緒にいくで、大阪」

「…へ?…」

思わず間抜けな顔になっていたであろう私の顔を見て、しのはクッと破顔した。

「俺が大阪に確かめにいってる間、ひろの事心配やし。ひろだって気が気じゃないやろ?」

「……で、でも……」

「あーもう!てか、俺が離れたくないんや!それだけ!分かった?」

「……でも……」

未だ不安を隠せない紘子の呟きをそっと唇で塞ぐ。
久しぶりのキスは何度も繰り返され、お互いの気持ちを分かり合うのに時間はかからなかった。
お互いの鼓動も温もりも心地よく浸透していく。

「…もう離さへん」

耳元に落とされるしのの揺るぎない言葉…

「何があっても…絶対離さへん」

「……し…の……」

今まで封印していた想いと共に、頬に涙が伝った。
一度は手放したしのへの想い、もう我慢しなくていいの?

2人は固い決意と共に大阪へと向かった。


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