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僕らの関係 プロローグ きっかけ
【学園物 官能小説】

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僕らの関係 最終話 いつも隣に……。-6

「ちょっと恵……約束……」

「平気だって、由香は寝てるんだし、それに里奈に言わないとは言ってないぜ?」

「そんなのヘリクツだよ」

「ねえコータ、どういうことかなー? 里奈、聞きたいなー」

 ――私も聞きたい。っていうか、私に聞かれたくないことって何よ?

「えっと、りっちゃん、それは……その」

「……えへへ、あたしも女にしてもらいました」

 突然の告白は無理をして女らしさをだしているせいで掠れ気味の女声。同性の猫なで声がここまで癇に障るとは思っても見なかったが、まだ焦るには早い。

 「も」が気になったから。

「あー、コータの浮気者! 里奈というものがありながら、ケイチンみたいな男女に手を出すなんて! バカーッ!」

 バスンバスンと音がする。おそらく里奈がクッションか何かで幸太を叩いているのだろ、ほこりが舞い上がると少し鼻先が痒くなる。

「ははは、まあ味見みたいなもんだし、つまみ食い? つか、男はいろんな女を抱かなきゃな!」

「ホント? 里奈のこともつまみ食いなの? コータ、答えてよ!」

 気弱な幸太にプレイボーイ指南をする恵の大胆な告白に触発された里奈は、きっと彼の腕にすがり付いているのだろう。得意の小悪魔スマイルを使って。

 ――恵がつまみ食い? 里奈も? なにが「も」なの? いったい幸太ちゃん……。

「なんだ、里奈もされちゃってたのか……。ここ数ヶ月で三人も切るなんてすごいな、コウ」

 三人のうちの二人はわかった。なら、もう一人は誰だろうか。
 思い当たるのは例の先輩だ。ショタコンの彼女は何かと幸太を誘惑してきたし、休み時間にちょくちょくやってきてはもの欲しそうな目を彼の股間に注いでいた。

 ――幸太ちゃん、エッチしてたの?

 嘘であってほしい。けれど、信じるには不利な要素がある。
 髪の毛、女の扱い、行為、里奈の電話……。

 ――私が初めてじゃないの?

「コータのやりちん! エッチー」

「や、やめてよ二人とも……」

「んでもさ、コウのあれ、大きさはそこそこだけど、しっかり剥けてたし、熱くて硬かったな」

「えへへ、里奈もね、たまに思い出してしちゃうことあるよ」

「つかさ、あたし達の中で誰が一番良かった?」

「え? それは……だって……」

「里奈だよね?」

「りっちゃんは……その、初めてだったし、なんか良くなったって思ったら、いっちゃったし……」

 ――里奈……なんだ、幸太ちゃんの初めて……。

 自分が奪うはずだった童貞、捧げるハズの処女。
 入ってくるのは耳から、出ていくのは目から雫となって……。


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