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僕らの関係 プロローグ きっかけ
【学園物 官能小説】

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僕らの関係 最終話 いつも隣に……。-5

「僕も……」

 幸太もカップを出し、ついで里奈も出す。

「おいおい、皆様、不良さんですなあ」

「飲むつもりだったんでしょ? いいじゃない」

「いやさ、せっかくるり……、飲もうと思ってた友達さ、ちょいと風邪引いちゃってさ、それでしょうがなくお前らとってわけよ」

「あー、ケイチン、あたし達より大切な友達いるの? さては男だな?」

「違うよ、そいつは女。お前らより大切な友達ではないよ」

 妙に友達と言う言葉を強調する恵に妙な違和感を覚えるも、「大切」な部活仲間なのかも知れないと、気に留めないことにする。

「ね、これいい匂いだね。すごい葡萄の香りがするよ……」

 幸太らしい言葉だ。彼は食べることと飲むことへの観察眼だけは素晴しい。ベッドの上で女体を見事に捌いた彼の手筋は、今も身体の芯を疼かせる。

 ――今日はもう無理よね……しょうがないか。

 由香も与えられた薄黄緑の炭酸水を呷った。

***―――***

 グラス一杯のシャンパンの効能なのか、由香の頬はロゼに染まる。
 身体の奥に籠もる熱は独特の浮遊感を煽り、目の前で囀る三人の会話をはるか空から見下ろすような気分にさせる。

 ――これがお酒……。すごい、気持ちいいかも。

 座椅子に浅く座りなおし、脚をだらしなく伸ばす。スカートから見える里奈の太腿をけってしまうが、ふにふにとする彼女の太腿は気持ちが良い。
 足の指をわきわきと動かし、すこしイタズラする。

「やーん、誰? 里奈の太もも触るの……コータだな?」

「え、僕じゃないよ?」

 濡れ衣を着せられた幸太はスープをすする手を置いてキョトンとする。

「にひひ、コータのエッチ」

「まったくコウにも困ったもんだな。んけど、男は助平なくらいが丁度いい」

 ――そうね。もし幸太ちゃんがもっと助平だったら、私のこと、強引に……。

 足踏みの先を恵にも向けながら、彼女は寝返りをうつ。
 運動で鍛えられている彼女の太腿はかなり硬い。もんでいてもあまり気持ちよくなれそうにないかもしれない。

「お、コウ、今度はあたしのほうか? まったく、またシタイのか?」

 ――シタイ? プロレスごっこでもしたのかしら?

「え? ケイチン、コータにいったい何したの?」

「なにも? つか、された? みたいな」

 へへっと笑う恵の言葉に、由香はピクリと聞き耳を立てる。


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