僕らの関係 残るヌクモリ。-4
「ん、うん……でも」
「怖かったら途中でやめれば良いよ」
「そう? それじゃあ私が上でいい?」
彼を疑うつもりは無い。ただ、布越しとはいえ初めて性器で男を感じようというのだ、それなりに慎重にもなる。
「いいよ、由香ちゃんの好きなように動いて」
幸太は寝そべったまま由香のスカートを捲り、白い太腿を撫でまわす。
「ん、それと、一応ゴムつけていいかな?」
「え、必要? まあいいけど……」
そういうと幸太は枕元からお菓子の箱のようなものを取り、中から飴の袋のような包みを出す。彼はそれを破ると、薄透明な円いものを自らのモノにあてがい、慣れた手つきでつける。
「幸太ちゃん、持ってたんだ」
「由香ちゃんともいつかするつもりだもん」
「そうだね、大切だよね」
何故だろう、妙な不安が沸き起こる。彼は「も」と言わなかっただろうか? しかし、疑念が真実に変わるのを怖れた彼女は、ただ彼の求めに応じることにする。
由香は彼の陰茎をショーツの窪みに当てる。
今日のショーツは純白の飾りっ気のないモノ。体育の無い日にまで無理して可愛いものを穿く必要も無いと思っていたが、幸太に見せるのなら、もっと気合を入れればよかったと後悔する。
「ん、くぅ……」
股間で亀頭を感じると、体が自然と熱くなる。布とゴム越しに触れているというのに、彼の亀頭の持つ卑猥な熱気と肉質が、彼女に性を意識させる。
「由香ちゃん、感じてる?」
「ん、わかんない……けど、なんか変な感じ」
「オナニーしたことないの?」
「あるわよ。幸太ちゃんのこと考えて何度もイッタもん。ただ、幸太ちゃんのオチ○チンでされると、変な感じが強いの」
どうでもよいはずの嘘をつく彼女は、内心ドキドキしてしまう。
「僕も由香ちゃんのに触ってると、変になりそう」
変になるといっても所詮精を吐き出すだけ。五分ばかりの辛抱なのだと、由香も下半身に疼くものを我慢する。
「ん、ねぇ、これでいいの?」
幸太の股間に跨り腰を振る。自分でも排尿の時以外、めったに触らない部分で男に触れる。口で彼のを咥えるのも最初は火が出るほど恥ずかしかったが、それも数日で慣れたことを思うと、きっとこれも慣れるのであろう……か?
――私、エッチも知らないのに、どんどん卑猥なこと……、なんかやだ。
擦れる度に水音が激しくなる。シュッシュという衣擦れの音にくちゅ、くちゅ……という粘着質な音が加わり、腰の動きも滑らかになる。