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憂と聖と過去と未来
【幼馴染 恋愛小説】

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憂と聖と過去と未来3-12

***

そして、高校の卒業式。

あまり感慨深いものはなかった。
後半はあまりいいことがなかったのもあるし。

でも、少なくとも今日で聖の制服姿は見納めになるだろうし、これであたしが大学に落ちれば聖と疎遠になる可能性が頭の中にあるため、最後の最後までビクビクしていた。

不謹慎だが、校長や送辞などの時間が長くつまらなかったためにいろいろなことを考えてしまっていた。


聖ともう一度、話したいなぁ…


でも、そう何でもうまくいくわけはなく…
常に聖は佐山さんと一緒にいたみたいだ。

卒業式後の打ち上げに佐山さんが来なかったのもひとつ。


打ち上げから帰宅した頃にはすっかり夜も遅かったけど、電話もつながらないし、部屋に行くのも迷惑だと思って諦めた。

そんな卒業式だった。




結局、あたしは最後まで気が付かなかった。

この数日後、あたしと聖の関係が粉々に破壊されることになるとは思ってもみなかった。

そしてあたしは、深い自責の念に捕らわれることになる。


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