けんぽなし〜クスリ〜-5
ー…ん?…
「…春菜と話すんだ?」
「うん、バスケ部に入ってきたからね」
「ふーん…」
春菜は太一の妹で、今年から中学生になった。
「…春菜…可愛いよな〜…」
泰造、コーラを一気飲みした。
「!!っ…へー…そうなんだー…けど、もうちょっとやせないとダメなんじゃない?こんな硬デブじゃ〜…臭いし〜…」
「ゲフっ」
泰造、私の耳元でげっぷをし、私の顔を腋で挟む。
「最低ー!!本当、臭いし〜!!」
ん?……
何か…誰かに…
似てる?……
ーもう!!本当っ本当っにっ最低ー!!
翌日、太一からメールが届く…
‘ちょっと気になるブログ見つけたから、帰りに寄ってくれる?’
終礼後、私は耕太郎の席にかけ寄った。
ドキン…ドキン…
「こ…耕太郎…今日…太一のとこに一緒に行かない?」
私、メールを見せながら耕太郎に言った。
「あ〜…悪い!!今日約束あって…」
ズキっー
「あ、そっか、ごめん、だよね…」
「ごめんなー」
「ううん…か…彼女でしょ?いいよー…てか、そっち優先で当然だよー」
ズキンー
ー…ダメだー…
私、ドングリを握りしめて、笑顔を作る。
ー……彼女かぁ〜…付き合うって…どんな感じなのかな?…
私は、そんなことを考えながら1人で太一の家へやってきた。
ー……うっ…
「遅せーよっチビっ」
そう…
あいつが…
空が…
「…気になるブログって?」
私、空をよけるように太一の側へ行く。
バラバラ…
ー痛っ!!
突然、私の頭の上から何かが降ってきた。