崩壊〜結末〜-5
「…気にしないで…」
凉子はそう言うと起き上がり、反対に仁志をテーブルに押し付ける。
「攻守交替ね…」
仁志の上に凉子が重なった。口唇が合わさり、舌が絡まる。
「…ん…ふ…んん…」
鼻に掛った甘い吐息が耳元に響く。柔らかな舌が口腔内の粘膜を刺激する。身体から発する甘い香り。
あらゆる器官から受ける気持ち良さに、仁志のペ〇スは硬くなった。
それは凉子も同じだった。
仁志の口唇がきっかけに、16年間封印していた“女”を呼び醒ました。
舌を絡めていくうちに身体が疼きだし、下腹部が熱を帯始めて愛液が滲みだした。
凉子の口唇が離れた。2人の目が交される。
「私に…任せて」
凉子の手が仁志の服に伸びる。チェック柄のシャツのボタンがひとつ々外される。
「あ…や…ちょっと」
「大丈夫よ…全部、教えてあげるわ」
シャツと下着を脱がして上半身裸になった仁志を、凉子はテーブルから降ろすと、
「ここじゃ寒いでしょう。続きは向こうで…ね」
リビングへと連れて行った。
「さあ、そこに横になって」
言われるままに、仁志はソファに寝転がる。凉子は、品定めでもするように傍にしゃがみ込み、両手でベルトのバックルを持った。
「あ、あの…」
下腹部辺りに伸びた手に焦る仁志。凉子は、そんな声を無視してベルトを外す。
金属同士のぶつかる音が、やけに響き渡っていた。
「…ホラッ。腰を浮かせて」
ベルトを外されてジッパーが降ろされた。凉子の手がジーンズの裾に掛かる。
「はい…」
腰を浮かせる仁志。ジーンズが脱がされパンツ1枚だけとなった。その奥にあるペ〇スは剛直と化し、布越しにも存在を表していた。
「もう、こんなにして…」
最後の1枚を剥ごうとする手を仁志は取り、凉子をソファに倒した。
「…今度はボクに…やらせて」
そう言うと再び口唇を重ねて胸元を責めたてる。カットソー越しに感じる胸の柔らかさ。
「…そんな…ンッ…強い…」
焦る思いでボタンを外し、淡色に刺繍柄のブラジャーをたくし上げると、赤みのさした乳房が揺れた。
両手が乳房を包み込む。汗をかいているのか、しっとりとした感触が指先に伝わってくる。