光と影 act.6-1
あの発作が起きてから1週間程が経っただろうか…
雨が降っているわけでも、嵐が来ているわけでもない。
だが、ルナが現れる気配がない。
あのダイが気を使う程、僕は凹んでいた。
と、思っていた矢先にルナは僕の目の前に姿を現した。
世界が終わってしまうんじゃないかと思うくらい暗い顔をして。
―久しぶり……
「あぁ……」
―………
会話が続かない…今までこんなことなかったのに。
そんな沈黙をルナが破った……
―あのね……もう………会うの止めよっか…
「な、なんで! 僕は嫌だ!」
―でも……決めたの………
「…ダイになんか聞いたのか?」
―……レイ
「あいつ……? あの日雨だったか…」
―わたしのせいなんでしょう? 具合ひどくなったの…
「違う!!」
ルナの言ったことを心の底から否定したくて、自分でも驚く程の大声が出た。
絶対に、何があっても、ルナのせいなんかじゃないと伝えたかった。
「僕は!君に会わなかったら、毎日つまらない日々を過ごしていくだけだった。でも…君やダイやみんなに会って、笑うことを思い出した。友達も家族も来ないこの病室で……笑えたんだ。
そのきっかけは、君に会ったからだ」
―大介……
ルナはうっすらと涙を浮かべていた。
まるで始めて会った日のように。