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光と影
【ファンタジー 恋愛小説】

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光と影 act.5-2

―ひどぉい!ルナに言い付けちゃうもんね!

「言えばいいさ! ルナは僕のことよく分かってるからそんなことでうろたえたりしない」

―いやっマジで! オレっちちょー悲しいよー!!!

―ふぅん…まぁ明日には雨が止むようにするわよ!

「意外にいい奴設定か!?」



めちゃくちゃな奴だ。僕の心を掻き乱す。



僕はもう普通に静かに生きていきたいだけなのに、感情は失くなったと思ってたのに、喜びの感情が心を覆う。



でも、これ以上何か感情を覚えると辛いだけだ。見返りを求めてしまうのが人間の性。



もっと楽しくなりたい。もっと…もっと……そんな風に考えてしまう自分の思考が疎ましい。



―あんたなんかのためじゃないわ!ルナのためよ!

―オレっちのことも考えてー!

「…ルナの?」

―悲しすぎる…

―あんたがルナのことなんにも分かってないから… それだけよ!

―オレっちのことも分かってないよー…

「……分かってるよ」





翌日、夕方本当に晴れて星空が出ていた。



―晴れてよかったわね。

「あぁ」

―どうしたの? 元気ないじゃない? レイとサンと話したって聞いたわよ。

「…サン?……あぁ雷野郎か! 聞いたってどうせ僕の悪口だろ? すげぇ言い争ったし」

―違うわよ。 生意気だけどわたしのことちゃんと見てくれてるって。 サンはとことん無視されたって泣いてたわ。ふふっ

「…やっぱ意外といい奴って設定じゃんかよ…」

―なぁに?

「いや別に」

―うふふ♪ 今日もいっぱいお話ししましょう?

「そうだな」


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