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女帝棲学園
【教師 官能小説】

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女帝棲学園-1

誠は胸を張り校長の訓示を聞いていた。あどけなさの残る顔立ちに、気持ちの高揚で頬が赤く染まり、誠はまるで小学生のように見えた。

今日から新たな学園生活が始まるのだ。学園の名前は女帝棲学園高校。男子校であった。入学後飛躍的に学力を伸ばすことで知られている。その伸び率は凄まじく、平均的な学力である子供を入学させ、卒業時には国内トップ大学の入試合格レベルを遥かに凌ぐ学力まで高めてしまう。

学園の受験は推薦状が必要だが特に学力は問われない。入学の基準は素直であること、
自分を信じ教師を信頼できることだけが問われる。

誠は若い頃この学園の教師をしていた母親の強い勧めでこの学園を受験し合格したのだ。

学園の定員は1学年、5クラス、50名、全寮制であった。学園寮は全て個室となっており生徒1名に専属の女教師が1名配置されていた。授業は10名1クラスで行われ、授業終了後は、専属女教師による個別指導、そして毎週末の試験でクラスが入れ替わる。

入学式のさなか誠を熱く見つめる女教師がいた。教師の名は玲子。この春、教え子をMITへ送り出し、誠が二人目の生徒だった。玲子は、「こんどこそ。」と希望に燃えていた。

新任で担当した前生徒は、結果こそ出たものの玲子の指導不足もありスタートで出遅れた。厳しい学園内の競争に出遅れた生徒は自信を失い、思い悩んだ玲子は2人で死のうと思い詰めたこともあったのだ。

こんどこそ、こんどこそ教え子を上手くリードし、立派な男性として送り出してみせる。玲子は誠を見つめながら固く誓っていた。

公表されていないが、生徒は担当する教師が選んでいた。教師も人間であり好き嫌いがある。合わない生徒を無理に指導するより、自分の愛情を全力で注げる生徒を教師自身が選ぶのだ。

玲子は、誠を一目見たときからこの子だと決めていた。面接の日、つぶらな瞳を持つその生徒は穏やかな微笑みを称えて、柔らかい声で楽しそうに話していたのだ。
受験の緊張を感じさせないのは気持ちの強さではなく、人生の岐路に立つ自覚を持たない幼さからきているものだった。きっと、育ちが良いのだろう。素直で人を疑うこ
とを知らないようだった。玲子はやさしく素直なこの少年を、強くたくましい青年に育てたいと考えていた。

ガイダンスが終り、生徒たちは各自の個室へ向かう。そこで3年間指導を受ける教師から
細部の説明を受けることになるのだ。

誠はドキドキしていた。というのも入学式に並んでいた教師がそろって美しく、誠からみれば姉に当たる年頃なのだ。皆、同じ白いブラウスに揃った黒のスーツを着ていた。

誠はその中でも赤い眼鏡をかけた群を抜いて美しい先生のことが気になっていた。
入試面接を受けた先生だった。入学式の間、その先生が誠を見つめているように思えてならなかったのだ。



305号室。誠が3年間を過ごす部屋だった。ドアを開けると赤い眼鏡の女教師が待っていた。誠は息を呑んだ。

「こんにちは。誠くんね。」
「こんにちは。誠です。宜しくお願いします。」
誠は鼓動が早まるのを隠すように、落ち着いて振舞った。


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