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あごがすきなんです。
【フェチ/マニア 官能小説】

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あごがすきなんです。-5

***


「…こんにちはー…って、私が最初?」

次の日少し早めに部室に行くと、いつも二、三人は来ている部屋には誰もいなかった

そっか、今日はみんな遅い曜日だっけ

「うん、俺達だけだよ」

背後から突然した声に驚く

「ふ、古田先輩…」

なんでこの人、いつも後ろから現れるんだろう

「早いですね」

「まぁね、真紀ちゃんも早いね」

もう真紀ちゃんか…

名前で呼ばれるのは嫌じゃないけど…本当に女慣れしてるんだな

ついため息を吐いて部室のパイプ椅子に座ると、古田先輩は隣に座って私の顔を覗き込んだ


…近くで見ると、ますます顎の形が気になっちゃうな


こんな状況なのにまたもや浮かんでくる失礼な感想を急いで掻き消した

「ねぇ、真紀ちゃん?」

「は、はい」

近寄ってくる先輩に、つい後ずさる

「俺のことさぁ…いつも見てたよね?」

「…は?」

一瞬耳を疑った

「ね?」

古田先輩はにっこり笑って更に距離を詰めてくる

…そういえば古田先輩は、杉山先輩の近くにいることが多かったっけ

古田先輩が、口数の少ない杉山先輩にしきりに話し掛けている光景を思い返した

「俺もさぁ、真紀ちゃんのこと前からちょっといいなーって思ってたんだ」

「いえ、そんな…」


顎ばかりをぼんやり見ている間に、古田先輩の手は私の髪に触れていた


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