投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

あごがすきなんです。
【フェチ/マニア 官能小説】

あごがすきなんです。の最初へ あごがすきなんです。 2 あごがすきなんです。 4 あごがすきなんです。の最後へ

あごがすきなんです。-3

わ、こっち向いた


その人は私と目が合うと、少し照れたように笑って控えめな会釈をした


あぁ、今の角度もすごく良い…なんて素敵なラインなんだろう…!


「あれ、もしかして新入生の子?」

半ば我を忘れて美しい顎に見惚れてしまっていた私は、突然の背後からの声で現実に引き戻された

異様に近いところから聞こえた声に振り返ると、ほとんど密着している距離に男子学生が立っていた


び、っくりした…


私がすぐに離れてお辞儀をすると、その人は慣れた様子で微笑み返してきた

「もしかして入部希望?」

私の意識はついついその人のあごにも集中する

彼のあごは---本当に失礼なのだけれど---私の一番苦手な形だった

たった今、個人的に最高のラインを持つ人を見てしまったからか、いつもはスイッチを切っている私の「あご査定の目」が作動してしまい、私の脳内には失礼な感想が渦巻いた

「ん?どしたの?」

「うぅん…?
…あっご、ごめんなさい!なんでもありません」


…じろじろ見て、馬鹿っ


彼の声で我に返り、全力で自分を叱咤する

私は面食いではないから、顔が良いとか悪いだとかはあまり分からないし、気にしないけれど…こんなの、見た目で判断してることにかわりはないわけで、とても失礼だ

あぁ…つい査定しちゃった、反省…

みゆきが項垂れている私に声をかけるまで、私の一人反省会は続いた

…結局、そんな感じで私が落ち込んでいるうちに、二人で「映画鑑賞部」に入ることになってしまっていた


あごがすきなんです。の最初へ あごがすきなんです。 2 あごがすきなんです。 4 あごがすきなんです。の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前