崩壊〜執心〜-5
「いいわ。脱がせて…」
涼子は真っ直ぐに仁志を見つめた。
「…じゃあ」
仁志の手が涼子のカットソーに触れた。ボタンに掛かる指先が、かすかだが震えている。
一つ、また一つとボタンが外れる度に、未知である涼子の胸元が露出されていく。仁志は吸い付けられるように目を逸すことが出来ない。
ようやくボタンを外し終わり、自分がされたようにカットソーを広げると、目の前に淡いピンクのブラジャーが現れた。
丸い膨らみを包むそれを見ただけで、仁志は興奮して唾を飲み込んだ。
「せ、背中を向けて下さい…」
涼子は仁志に背を向けた。
「ぬ、脱がせますね…」
仁志の手が両肩に触れた。その瞬間、涼子は身体が熱くなるのを覚えた。
(…そんな…触れられただけで…)
身体の芯が熱くなるのを覚えた。涼子は唇を固く結んだ。
カットソーが身体から離れた。白い背中は細く、キレイなカーブを描き、その肌はわずかに赤みを帯ている。
ヒザ丈の黒いタイトスカート。仁志は腰に手を回し、ホックを外した。小さな金具を摘みファスナーを降ろしていくと、スカートは自らの重みで床に落ちた。
ブラジャーと同じ色あいのショーツは、濡れて涼子の恥毛を透かしている。
「…あ…ああ…」
下着姿の涼子に仁志の興奮はさらに高まった。荒く乱れた呼吸音が風呂場に響き渡る。
「…じゃあ…後は自分で…ボクはシャワーを…」
正視出来ない仁志は、ごまかすように背を向けた。すると、今度は涼子が彼を止めた。
「ねえ。どうせなら全部脱がせてよ」
「エッ…でも…」
覚悟を決めたのに、期待を裏切りられた涼子は自分から言い寄った。
「男でしょう。それとも、私の裸なんて見る価値もない?」
「と、とんでもない!とってもキレイです」
「じゃあ…お願い…」
躊躇いながら、仁志の両腕が涼子の背中に回った。ブラジャーを外そうとホックの位置をまさぐる動作は、まるで抱きしめているかのように。
(…や、止めて…)
あの日から久しく絶えていた抱擁される感触は、涼子の溶けだした心を高揚させる。
耳元に聞こえる喘ぐような呼吸音が、彼女の感覚を鋭敏なモノへと変えていった。
(仁志の…こんなに熱くなって…)
反りかえったペ〇スは、先端を濡らして涼子の下腹部を圧迫している。
ようやく背中のホックが外された。肩ヒモが降され、涼子の胸からブラジャーが外れると、ほどよい大きさの乳房が仁志の前に現れた。