光と影 act.4-1
別に本当にあいつが嫌いなわけじゃない。
あいつがキラキラ輝いて僕を照らす度に、僕の醜い心が悲鳴をあげる。
「やめて…そんな綺麗な光で照らすな…
醜いことがよく分かるだろ…
目を閉じている間に少しでも清らかになることを
ずっと願っいるだけなんだから…」 と。
もちろん、ルナと一心同体ってのも嫌なんだが。
僕があいつに嫌悪感を抱いていてもいなくても、あいつは優しい言葉をかけてくる。
そんなことしなくていいのに。
―勘違いしてるかもしれねぇから言うけど、お前は醜くかったりしねぇからよ。 なんせ"俺様"のルナとも話しができるんだからな。 ククク
……ルナのことを言われてドキドキした。 心臓が壊れるかってくらい。
だって、一目惚れだったから…
ん?本当にあれは一目惚れか?
久しぶりに話したから、ただ嬉しかったから錯覚したんじゃないか?
頭が混乱してきたー。
僕は自分勝手に錯覚したと今になって考え直して納得させた。
だって…彼女は
"人間じゃない"
から……
僕にはそんな恋愛するような気力なんか……ない……
あいつはそれもきっと分かってるんだ。
僕の本心を。ルナが僕のことをわかるように。
だから光を当ててくる。
でもお礼なんか言ってやらない。ムカつくから。
早く夜になってほしい。
ルナに会いたい…