光と影 act.3-1
「起きて下さーい! 時間ですよー!!」
「んぅ……何時?」
「9時ですよ。朝一で検査って言ってましたよねー?」
「あっそうか……忘れてた」
顔馴染みの看護師さんが僕を起こしに来たようだ。
まだ4時間ぐらいしか寝てないじゃないかよ…
昨晩もルナと話していた。 ルナは友達だから話すのはやっぱり楽しい。
……友達
始めて会った時の気持ちを無意識の内に忘れかけ、いや、忘れようとしていた。
そう……ルナは大切な友達。
普段は元気なんだけど、たまに発作が起きることがある。だからこうして月に何度が検査を行っている。
「ほーら!ちゃちゃっと用意して! いつものことなんですから!」
「わかったわかった」
「えらそーな口きかないの!ん早く!!」
「へーい」
検査はいつもの事ながらだるい。 たくさんすることあるし。
―よぉ僕ちゃん♪ 今日は"早起き"だなぁ。 ウヒヒヒ
「ちっ、ダイか… だまれよ」
だるい日になんで来るんだよ。
「なんか言いましたー?」
「なんも」
―もしかして検査とか!? ご苦労なこった。
朝からうるさい。 ったく、イライラする。
今日は夜も晴れだったけな。早く夜になってほしい… 太陽なんてとっとといなくなればいい…
眩し過ぎる光で僕を照らすのは辞めてくれ…
―イライラしてる僕ちゃんにこの寒空の中、春のような日差しをプレゼントしてやろう!
「いらねーし。だいたい今12月だし… それにどうせ一日中検査で外にも出られねーしな」
小声でバカ太陽と話しながら先生の待つ部屋へと向かった。