光と影 act.3-3
「もう言うなって」
―うふふ。ごめんなさい。
「……いつか、この病気が治ったら素直になれるようにするよ」
―……楽しみにしてるわ。
ルナは切ない気持ちになっていた。
"病気が治る"
この言葉を簡単に口にさせてはいけなかった……
2年入院して大きな手術もせず検査だけ。 つまり手術することが危ないのだ。 だから…
自分の不甲斐なさを祟っていたが大介の笑顔を見ていたら、自然と笑みがこぼれた。
話している内に大介の心を癒したいと思うようになっていた。ダイが彼に何かしてあげるように、自分も何かしてあげたいと。
ルナはいつの間にか大介が気になっていた。その気持ちは日に日に募っている。大介に気持ちが届かなくても。
叶わない気持ちかもしれないけど、傍にいたい。唯一話すことのできる人だもの。 触れたりすることもないけど、話すだけで幸せを感じるの。
2人は朝が来るまで話していた。
心に何かを抱えている。
それでも今の穏やかの一時を大切にしたいと願いながら。