光と影 act.2-1
彼女…そう、月に宿るルナと出会ってから数日が経っていた。
始めは夢かとも思ったが、ルナは毎日のように僕の所へやってきてた。
そのため、朝方に睡眠を取り昼に起きるという生活をするようになってしまった。
だから、看護師さんを困らせたけど朝ご飯を食べることを条件に怒られることはなくなるだろう。
―てめぇかぁ、ルナの言ってた野郎は。
なんか眩しい奴がこっちをじろじろ見てる… 窓の外から。
「………誰?」
―俺様は太陽。ダイ様だ!
「へぇー」
―反応薄っ!!
「それ以外の反応が思いつかなかった」
なんだこいつ。 偉そうにしてるそいつの第一印象は最悪だ。ウザいし、イライラする。
こっちは眠いのにそれを邪魔してくる。
「あー僕、昼寝するからどっか行け」
―命令すんなっ! って"僕"!? おまっ 今時☆な感じなのに"僕"!! ウヒァヒァ!!
「ちっ、うるせーなー 入院してからなんだよ」
―アハハハッ!! ウキャキャキャ!!
うるさい奴は大笑いしながら、やっとどこかへ行ってくれた。
少し睡眠を取ったらもう夜。ダイに言われたことを考えてた。
―どうしたの?考え事?
「ん?まぁ……」
―聞かせてくれるかしら?
「……ダイって奴に一人称が"僕"だからバカにされてよ」
―ごめんなさいね。あの人口は悪いけど根はいい人なのよ。
「ルナが謝ることじゃないよ。
僕、自分で言うのもあれだけど結構悪さしてて、ケンカもいっぱいしてたし、そうゆう連中の連れも多いぐらいで…… だから入院前は"俺"って言ってたんだけど…」
―もしかして、夜中にバイク乗り回してた人達の中にいたの…?
「まぁ」
―信じられないわ!! すっごいうるさかったんだからね!!
「わりぃわりぃ」
―話し反らしちゃったけど…今はそんな風には見えないわね……
「なんでかわかんないんだけどな」
―確かに"僕"って見た目に合ってない感じもするけど、いいじゃない! 気にすることなんてないわよ。
「…ありがと」
―いいえ♪