振り向けお前っ!10話〜デート、告白、夏の夜の海・・・-20
「ははは。」
「あはは。」
2人して笑った。
「戻ろうか?」
「うん。」
そして手をつないで帰って行った。
大丈夫、この関係は崩れない。
何があっても強い絆があるんだから。
でも、今だけは特別・・。
明日からはまた、皆と楽しくやるんだ!
と心に思い響かせながら阿佐美は悠太と一緒に帰って行った。
別荘に帰ると。
真っ暗でとても静かだった。
「もう遅いから寝よう。」
「うん。」
「後1日だけど、最後の日は楽しくなるといいな。」
「そうね。」
そして、皆眠っていく。
それぞれ想いを抱えながら。
一人は自分の答えをちゃんと見つける事。
一人は絶対に振り向くことのない相手を振り向かせること。
一人は家が離れていてもずっと一緒で気さくに話せる親友がいる事を自慢に想う気持ちで。
一人は自分の過去を話せるような勇気をくれた人を友人に持ってとても嬉しい想いでいっぱいだと言う事。
一人はある人に、人前での勇気をもらった感謝でいっぱいだったこと
一人は知ってしまった想いをどうすることもできないでいること。
全員がいろんな想いを持っている。
そして、その想いを抱えながら次の日を迎えようとする。
絶対にかなわないことだとしても・・・、その想いをもつことは罪じゃないから。
そして、それがどんなに苦しいことだったとしても、それを持って生きていかなければならないと思うから
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