振り向けお前っ!10話〜デート、告白、夏の夜の海・・・-14
「でも、今はちょっと違うかもしれない。」
「違うって?」
「お前が本気で俺に思いをぶつけてくれたおかげかもしれないし、俺もあの頃より変わったのかもしれない。」
「ハッキリとした答えを出すまで時間をくれないか?必ず答えは出すから。」
「・・・・いいよ、分かった。」
「ありがとう、寝る前には答えが出てるようにしておく。だから、辛いかもしれないけど、今は皆の前ではいつも通りに振舞ってくれ。」
「うん。」
「そんな阿佐美は阿佐美じゃないからな。」
そして、しばらくして観覧車は1週する。
お疲れ様でしたーと係員の人が言う。
そんな声をほぼ聞き流しながら、暗くなった空を見ながら、観覧車を降りる。
「さて、帰ろうか。」
「そうね。」
そう言って2人は帰って言った。
別荘に着くと
「あ、おかえりーと輝が真っ先に悠太を見つけて駆け寄ってくる。」
「ただいま。」
「ただいま。アッキー。」
「お帰りなさい。」
「あ、2人ともお帰りなさい。」
と皆が言ってくる。
そこに悠太が幸宏に呼ばれる
「ゆーた。」
「なに幸兄?」
「何があった。」
ストレートに聞かれる。
「何かあっても言わないよ、俺の答えがまだ出てないんだから。」
幸宏には何の事かわからなかった。
「ま、いいやご飯の準備できてるから庭に来な。」
言われるがまま庭に行くと、バーベキューの準備ができていた。
「準備がいい事。」
「伊達に皆より長く生きてないからこのくらいの勘は働くのさ。」
ささ、食べましょう。
僕もうお腹すいたよ、と次々に声が上がるのでそうする事にした。
が、大変な思いするのはやはり悠太であった。