小さな思い出〜新山秀孝編〜-1
俺の名前は新山秀孝、高一、今年から晴れて高二だ。追試をぎりぎりパスしてなんだけど・・・
今日はちょっと昔話をしにきた。
俺の幼なじみで彼女。遠山ソラ。
こいつとは家も近所で親同士仲はよかった。
最初はおせっかいたし、すぐ怒るし、すぐ泣くし、ケンカはするし、簡単に言えば仲悪かった。
そんなある日。幼稚園ぐらいだったかな?
母さんが突然
「秀孝ってソラちゃんの事好きでしょ?」
―ドキッ―
心臓の鼓動が速くなり顔が赤くなっていくのが鏡を見ずともわかった。
「そ、そんな訳ないだろ!母さん何言ってんだよ!」
慌てて否定するが母さんにはバレバレみたいだった。
夜、母さんに言われた言葉が頭をぐるぐる回っていた。
(ソラの事が好きだって!?そんな訳ない!でもあいつが泣いてる顔見ると胸がくるしくなるんだよなぁ・・・これって恋!?)
これが俺の初恋かな?
それに気づかしてくれた母さんには感謝だ。
初恋は実らないって聞くけど現に俺は実って幸せだしな・・・
それからと言うもの俺はソラを気付かないうちに目で追っていた。
周りの奴らに好きな人がソラだなんて言ってないのに、周りにはバレてたみたい、そん時は何でわかるんだよ!って思ったけど今考えるとバレバレだったみたいだな・・・
あと一つ後悔してることがある。それはソラに先に告られた事、自分の好きな人に告白されるってうれしいけどなんか悔しい気分だ。
「秀孝〜こっちおいでよ!」
「あぁ!今行く!」
隣にいるのがソラだからたぶんこれからもやかましい日々が続くだろう。
でもそれ以上に楽しい日々が待っている気がする・・・
END