未完成恋愛シンドローム - 目覚め --21
「んうっ・・・!」
ゆっくりと、尻の中にコタローの指が挿入ってきた。
さっきとは違い、なにかヌルッとしたものが指につけてあるらしく、挿入自体は割とスムーズにいった。
が、その潤滑のためのもののせいなのか、腹の中が悲鳴を上げてる気がする。
さっき綺麗にしてなかったら、どうなってたことか・・・。
「動かすで」
「ちょ、待っ・・」
ひと息着いたと思ったのか、コタローが指を動かし始める。
―ぐちゅ・・・っ
「く、ぁあああっ・・・!」
―ずりゅうっ・・・
「ふうっ・・・っは」
たかだか指一本。
それを押し込まれて引き抜かれただけなのに、脚がガクガクと震えていた。
「しばらく1本で行くから」
そう言うとコタローは、また指を押し込み、引き抜くことを繰り返す。
「んくぅ・・・・っ、か、あっ!ふぅ・・・っ、ぐ」
指が出し入れされる度にぐちゃぐちゃという粘着質の音が聞こえ、同時にオレの掠れた呻き声が浴室に響く。
―なんか、スゴい、やらしい気がする・・・。
「もう一本・・・」
「く、ふぅ・・ぁっ」
一度指を引き抜かれ、すぐにもう一本の指が添えられ、ゆっくりと押し入ってくる。
「はぁっ・・・ん、くぅ」
「痛い?」
動きを止めてコタローが聞いてくる。
「んっ・・へー、き・・・」
「動かすで」
「ふぅっ・・・!」
ジュボッという音と一緒に、中の指が動く。
一本の時と同じく、限界まで引き抜かれては、また奥まで押し込まれる。
「んっ、は・・・くぅっ・・・・」
―コリッ
「きゃんっ・・・!」
中でコタローが指を曲げた感覚がした。
その指に腸の中の壁を引っ掻かれたような感じ。
と同時に、子犬がなにかが叫んだような音が耳に入る。
―なに、今の・・・?
考えを巡らせる前に、またコタローの指が中を引っ掻く。
「きゃふっ・・!」
また聞こえた。
―まさかこれ・・・オレの声?
妙に甲高い、まるで女の子が裸でも見られたみたいな―
―ぐりゅっ
「んくぁっ」
不意を付いたかのように、2本の指がねじ込まれる。
指をねじ込まれた衝撃で、また声が漏れる。
―つか・・・なに、さっきの・・・?
指が中を引っ掻く度に、ある一点から堪えようのない感覚が湧き出てくる。
表現として正しいのかは判らないけど、重いなにか―
―ぐりゅっ
「んぐぅぅっ・・・!」
指がねじ込まれる。
その指が、尻の中をぐちゃぐちゃに掻き回す。
別に出そうとしている訳でもないのに、オレの口から出てくるのは呻き声しかない。
「イヴのケツん中・・・もうドロドロやな」
「ばっ・・・」
デリカシーの欠片もないコタローの言葉。
まず自分で見ることのない部分を掻き回されてると思うと、泣きたくなるくらい恥ずかしかった。