春と囀ずれば-2
「ハル…ねぇ」
「なあに?」
ギリギリに意地をはった心が焦れったさが解し、トロトロにとけて、素直になるしかなくなる。
ハルのやり方にはいつも羞恥と……実は安堵してて、……そうしてもらわなきゃ意地ばかりはる私が情けなくなる。
「さーえーさん」
指先だけでくすぐるようにさわさわ撫でる手は変わりないのに、私の感じ方だけが変わっていく。
「や、な…に」
問いかけても答えないまま、ニヤニヤ顔のハルの視線を追った瞬間、恥ずかしくて泣くかと思った。
着替えなきゃよかった……!!
リラックスウェアなんて選ぶんじゃなかった……!!
自覚した途端、体をよじるだけでツラい。
たちあがった胸の先端が下着に擦れるだけの刺激にも翻弄される。
「やっ!…みなっあ、い、でぇ……、ふっ、ぅん」
薄い下着越しからも主張してるのがまるわかりだ。
「どうしましょーか、ココ」
間近でじぃっと見つめられ布越しにかかる息が熱くてそれすら恥ずかしさをじりじり焦がしてくる。
………やだ、もう
あまりの恥ずかしさにぐずぐず泣き出した私にハルは嬉しそうに笑う。
「サド……ハ、ルの…ドえす…ぅう〜っ」
「紗英さん限定だから。それに紗英さんも言ったら泣き虫だよね」
ほら
とか言いながらチュ、チュ…と口づけでぬぐわれる涙にきゅんとしたとは言ってやらない。
言ってやるもんか。
「ハ、ルが泣かしてるのに。ハルのせ、いで、泣くのに」
ハルと付き合ってから、どんどん私の体やらしくなる
反撃のつもりで言ったらハルは私の肩に顔を埋めてうめくように息を吐いた。
「……ハル?…ハル?………はるつ、ぐ?」
「反則、ソレ。俺のせいって嬉しすぎ」
笑顔で口づけてきながらハルはそう言った。
………なに、そのドSな発言は。
喜んでいいわけ?
「もし紗英さんが他の人に何かされたら俺何するかわかんないから」
「ずっと俺のためだけにないてね?」
「さっ、き…から、なに…っ、それ…」
話しながらもやむことのなかった触れあいと愛撫の繰り返しで、今じゃ体の下半分が溶けたんじゃないかってくらい……熱くてグチュグチュに流れ出してる。