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僕とあたしの夏の事件慕?
【幼馴染 官能小説】

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僕とあたしの夏の事件慕? 第七話 「差し込む光」-10

◇――香川澪――◇

「ダメェ! そんなトコいじられたら、あたしおかしくなる! やめて!」

 まったく色気のない声に最初は聞き流していた哲夫も徐々に不信がり、行為の途中、何度もあたし達を見る。

「なぁ、さっきからうるさいぞ……まさか助けを呼ぼうとかしてないよな?」

 その通りです。

「どんなに叫んだって、他の奴らには聞こえないぜ? ここは俺様の秘密の場所なんだからな! まぁいいさ、どうせお前も口封じする必要があるんだしな……」

 哲夫は梓を乱暴に降ろすと、ゆっくりとあたし達のほうへ歩いてくる。ついでに狸もカメラを構えて迫り来る。

「哲夫様、澪さんの事は私にお任せください……」

「うるせえ、さっさとどけ!」

 乱暴に愛美さんを押し退け、逃げるあたしの足を掴む。
 ここは無法者の支配する薄暗い地下室……迫り来る貞操の危機に、あたしは後ずさることもできない。

「観念しなよ、貧乳ちゃん……」

 どうせ処女を捧げるなら、こんな奴より真琴のほうが良かった。今更だけど、オナニーなんかしてないで、とっとと真琴を襲いにいけばよかったのに!

 哲夫のごつい手が肩に触れ、身体の奥から震えが湧き上がる。たまに男友達から肩を叩かれることはあるけど、こんな不快感を覚えたことはなかった。

「い、いや……」

 手はいまだ縛られ、足も竦んでいる。できる事といえば拒絶の意思を示そうと首を振るぐらい。

「すぐ良くなるさ、あの淫乱姉妹みたいにな」

 ひんやりとした床と、暑苦しいケダモノに挟まれ、まさに絶体絶命。

「イヤァー!」

 演技じゃない、本当の悲鳴……最後の抵抗だけど、かなり虚しい。

「澪!」

 突然後ろの壁が外れ、勢いよく真琴が飛び出してくる。
 呆気にとられている哲夫に掴みかかり、小さな拳で殴りかかる。

「てめぇ、どっから湧いてきやがった!」

「お前こそ、澪に何したんだ!」

 威勢は良いが、軽量級の真琴は片手で突き飛ばされ、尻餅をつく。

「真琴、大丈夫?」

「平気だよ、これぐらい!」

 唇の端を切り、赤い線を作りながらもあたしを庇おうと、小さな身体で虚勢を張る。

「ここからに決まっているじゃない。まったくこんなことしでかして、ただで済むと思うの?」

 外れた壁の奥から理恵さんの声、ついでに楓さんの姿もある。


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