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「深夜の病室」
【制服 官能小説】

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「背徳の戯れ」-1

「君が舞ちゃんかな?今夜はよろしく」

この夜、舞の部屋を訪れた客は珍しくまだ30代前半の若さであった。
この街で遊ぶには、地位や名誉はもちろんのこと、それに付随する多大なるもの、即ち多額の金銭が必要となる。
従って、利用年齢層も比較的高齢となるため、30代の客と言うのは非常に珍しいものだった。
少なくとも、舞は橘以外の30代の客を知らない。

「別所 舞と申します。本日はよろしくお願いいたします。沢山、舞を可愛がってくださいね」

笑顔が自然とこぼれた。
おやじたちのねっとりと舐めるような視線でもなく、少年のギラギラと欲望に満ちた瞳でもなく、この年代の男は、楼主にしろ橘にしろ、手に入れた玩具をどうすれば最大限に利用できるかと頭を働かせながら舞を見ているように思える。この男も例外ではなく、その視線に晒されると襦袢の下の凹凸や胎内が疼く様まで全てを見透かされている気分になる。
蜜がトロリとこぼれ落ちる感触がした。
それさえも見抜いたように男は薄く微笑んだ。

「怪我と痕さえ残らないように気を付けるなら好きにしていいって言われたんだけど、舞ちゃんは後ろの経験はあるのかな?」

ー後ろ?

舞の思考が疑問を呈する。
背後から犯されることだろうか。
…それとも。
舞の思考がおぞましい可能性に行き着いたとき、再び男の声がした。

「舞ちゃんは、これが何か分かるかい?」

男は鞄から取り出した大きなガラスの筒を抱えていた。
人工的な明かりの下で艶めきを放つその筒には目盛りが書き込まれており、その先端はキュッと細く尖っている。
舞の目の錯覚でなければ、それはどう見ても注射器にしか見えなかった。

「…注射器、ですか?」

舞が思ったままを口にすると男は満足気に頷いた。

「そう。これが今から舞ちゃんのお尻に入っていって舞ちゃんを嬲ってくれるんだよ」

腰を高く上げ俯せになり、男に後穴を弄ばれる様を脳裏に描き、舞はビクッと震え上がった。

「…そんな」

怯える舞に気が付いたのか男は舞の方へにじり寄ってきた。
思わず、舞も後ずさる。

「ひっ!」

そのままずるずると追い詰められ、気付けば背中には冷たい壁。
首の後ろから背骨に沿うように汗が一筋流れ落ちた。
それは、舞の恐怖心からかもしれないし、男が舞へと手を伸ばしてきたからかもしれなかった。

その手に握られていたのは1本の赤い紐。

「さ、舞ちゃん。いい子だからこっちにおいで」

その言葉に舞はフルフルと首を振る。
客には“No”とは言えない。
しかし、あの巨大な注射器でお尻を嬲られるのは我慢が出来なかった。


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