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SFな彼女
【SF 官能小説】

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SFな彼女 -Science Fiction編--7

「!?」
次第に、ユズリハの顔がまるで溶け出したように歪んで行った。
しかしそれも一瞬――一瞬にして彼女の顔が別の人間の顔になる。
そして俺はその顔に、思わず顔を顰めた。

「ッ、榊……!?」
眼鏡がないため一瞬分からなかったが、確かに今、俺の目の前に跪いているのは榊楓の姿だった。
榊――いや、榊の顔をしたユズリハが微笑む。
「どうです? あなたが"したい"と思う女性になったでしょう」
俺は艶かしく唇を舐める榊に、不覚にもぞくりとしてしまった。
ぞんざいに手を振り、俺は言う。
「いや、違うよ。止めてくれ」
ユズリハに元に戻るように言うと、彼女の顔は再び一瞬にしてユズリハへと戻った。
「あれ? 違いましたか?」
「………」
俺は何ともいえない気分の悪さを覚え、黙り込んだ。
何に気分が悪いのか、それさえ分からなかったが。
ユズリハが戸惑ったような表情を浮かべて俺を見つめる。
心を読むなと言った今、俺の心が読めずにどうしていいか分からないといった様子だ。
やがてユズリハは再び俺の股間を弄り始めるが、俺はそんな彼女の手を制止させた。
「マサキさま?」
「ごめん……悪いな、そんな気分じゃないんだ」
俺は一言そう言った。
何だろうな、俺。
今までヤリたくて仕方ない時はあっても、裸の女見て萎えちまうことなんてなかったのに。
寂しそうなユズリハの髪を撫で、俺は何を言おうか迷いながら口を開いた、その時。

「んぐッ!」
ユズリハの唇が俺のそれに重なると同時に、彼女が俺をベッドに押し倒す。
甘く香る髪が俺の喉元をくすぐった。
激しくキスを求めるユズリハ。
何だか、さっきまで萎えちまっていた俺の気分と股間が、また熱を帯びてきた。
……まったく、単純なもんだ。
「ダメです! せっかくセックスできるって期待してたのに、気分じゃないなんて」
上ずったように言いながら、ユズリハは俺に馬乗りになる。
「だから、気分にさせてあげます」
そう言って再び俺の唇に吸い付いてきた。
俺もまた彼女の舌を吸い、舌と唾液を絡め、彼女の髪をかき上げる。
そのうち、甘ったるい匂いが辺りに充満し始めるのを感じ、同時に俺は酔ったような感覚にとらわれた。
(何だ……これ)
身体がヤバイ。
キスだけで俺の息子は完全に勃っちまっていた。
「うふふ。アルコール摂取後のわたし達の唾液、地球人には相当効く媚薬みたいなんです」
唇を離し、ユズリハが笑いながら言った。
「アル……コ……ル?」
痛いほどに勃起してしまっている俺は、荒い息を交えながら辺りを見回した。
テーブルの上には、俺が空けた缶ビールの他に、もう一本口の開いた缶ビール。
これを飲んだっていうのか。
「えへへぇ」
くすくすと笑いながら、ユズリハは俺の股間をゆっくりと擦り上げる。
テントの張ったトランクスをゆっくりと脱がし、熱っぽく俺の息子を見つめるユズリハ。
「あ、あんましじっくり見ないでくんない……?」
気恥ずかしくなってそう言うと、ユズリハはにっこりと笑みを浮かべた。
そして、舌を突き出し――俺の先端に絡める。
「はうッ!?」
思わず俺は変な声を出してしまう。
ユズリハはその小さな口に亀頭を含むと、中でそれと舌を絡ませた。
舌が長いのか、それとも"長くしている"のか。
いずれにしろユズリハの舌は俺の亀頭を包むように絡ませる。
唾液と俺の先走りとで、艶かしく濡れた唇からくちゅくちゅと音がして、それは俺の聴覚をも刺激する。


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