想いのいきつく果て-2
それからどのくらい経ったのだろう、眠いのも忘れて年の差も感じず、ずっと話し続けた。
でも、そろそろ切らなきゃ、そう思った。
「眠いからそろそろ切るね、楽しかった、ありがと」
「え・・・待って」
「ん?」
「連絡先教えてや」
「は?何で?」
「何でって気になるから」
気になる?私のこと?
言葉が出てこない
何で気になるのよ、彼女ふたりもいて、なおかつ、私人妻なのに。
黙っていると、しのが甘い声で囁く。
「このままさよならなんて淋しいやん」
誰にでも言ってるだろう、こんな言葉にときめくなんて私も馬鹿だ。
でも・・・
「じゃあ、俺のアド教えるからメールしーや」
「わかった」
メールするかしないかは後で考えればいーや、そんなこと考えながら返事をした。
「絶対、メールしてや」
「うん。わかった、じゃあ」
電話を切ろうと耳をはなす直前・・・
「紘子!!」
「ん?」
「待ってるで。ほんとにこんな楽しかったの久しぶりやから」
反則だ、最後にそんな切なくなるようなこと言うなんて・・・
電話を切ったあと、暫く携帯を眺めてた。
どうしよう・・・
このままいったら私、どおなるんだろ
いい知れぬ不安が沸いてはくるものの、最後にしのが言った言葉がよみがえり、携帯を片手にメールを打っている自分がいた。
『件名 初送信
紘子です。届くかな』
送信ボタンをクリック。
送ってしまった。
送ってから狼狽えてる自分がいた。
こんなの初めてだし、どうしよう〜なんて・・・
でも、直ぐに携帯のメロディが鳴った。
しの だ。
『ありがとな。
めっちゃ嬉しかったで。
これから仲良うしてな』
仲良くって・・・
これっていわゆる世間でいう『メル友』ってやつ?
「なにやってるんだろ、あたし・・・」
思わず溜め息が出た。
そんな私の気持ちとは関係なくメールが入ってくる。