二個目の苺〜アーモンドクッキー〜-1
時計の音が小さく聞こえるだけの図書館
僕の可愛い天使は、さっきからずっと、僕に話し掛けようかどうか迷っている
僕はあえて気付かないふりをして、本を読み続けている
「あ、あの愁さん」
「何?」
「外に、出ませんか?」
僕は本に目を向けたまま軽く笑う
「僕は時間がないのに、君が会う時間をつくれというからこうして会っているんだよ?その上でまだ希望を言うの?」
僕が一瞥すると、簡単に縮こまってしまう
なんて可愛いのだろう
なんて愛しいのだろう
僕に怯えるその瞳は…
…何よりも僕を安堵させる
君は今、ここにいる…
「す、すみません…」
謝る彼女を見ずに周りを見渡してみる
角の席、周囲に人はいない
まぁ…
いても構わないけれど
僕は本に目を向けた状態で、彼女の太腿をなでる
「あっ…」
奈々の顔が羞恥に染まり、僕のほうを見る
僕は何食わぬ顔で手を奥に潜り込ませる
「…おかしいな、もう濡れているね」
耳元で囁いて、下着の上から繰り返し指を擦り付ける
「…ぁあっ…!」
***
愁さんの言う通り、私はひどく感じている…
…愁さんに触られる前から濡れてしまっていた
きっと、その瞳に見つめられた瞬間から…
…こんなの、全然“普通の恋愛”と違うよね
愁さんは私のことなんか好きじゃなくて、私も、本当に好きなのかどうか分からないのに…
…抗えない
この眼に見つめられると、この人以外、全てどうでも良くなってしまう
「んぁっ…!」
「ふっ…声を出すと周りに聞こえてしまうよ?」
軽く笑い、指を下着の中に入れて直接割れ目をねっとりと撫でる