振り向けお前っ!9話〜夏と海と・・・後編-11
「もうすぐゴールだわね。」
「そうですね。」
(進一なんかに負けるか!)
(悠太に屈辱を!)
「「うおぉぉぉぉぉぉぉ」」
ゴール。
ほぼ同着。
「これまた意外な結果になったわね。」
「ハァーハァーハァー・・。」
「フゥーフゥーフゥ・・・。」
「進一、お前いつの間にあんなに出来るようになった?」
「元からだ。水泳だけは得意なんでな。」
「この勝負だけはしっかり決着つけたいな。なぁ、進一」
「今度でいいだろ、次やったら負けそうだ。」
ということで今回は引き分けになった。
「あーあ、お兄さん負けちゃったなー。」
「何が負けたよ、散々手加減したくせに。」
「何のことかなー。」
「元水泳部風情が。」
「・・・・・バレてた?」
「私にはね。」
「ま、黙っててね。」
「貸し一つ。」
「あ、あははは・・・、はぁ。」
そして別の場所では
「悠太、速いねぇ。」
「何でも出来るほうだからな。」
「自分で言いますか。」
「ははは。」
そして、日も傾いてきて
「おーい、そろそろ帰るぞー。」
と声がかかる。
「ふぅ、何か1日で凄い疲れた・・。明日から持つかな。」
「まぁ、ほら、ゆっくり休めば大丈夫だよ。」
「一緒の部屋の相手が阿佐美だと、ゆっくり寝れるかな・・・。」
「あ、あはは・・。」
とりあえず、頑張ろう。
と決めた悠太であった。