振り向けお前っ!9話〜夏と海と・・・後編-10
「頼む。」
「じゃあ行くわよ、よーい。」
4人が構える。
「スタートッ!!」
掛け声とともに皆飛び出す。
が、まず最初に出遅れたのが進一だった。
(うぉっ、出遅れた。)
進一を置いて3人が、ほとんど同列のスピードで進んでいく。
「へぇ、アッキーと幸、意外と速いじゃないの。」
「そうですね、でも、朝山君も分かりませんよ?」
阿佐美は愛華のその言葉を聞いて進一の方を見る
意外と速いスピードで3人に追いつこうとしていた。
(進一の奴意外と速いな。)
(進一さん、速い!)
(兄さんびっくりだ、皆速いな。)
そして、次第に全員並び始め、
折り返しの岩に到着する。
そして、全員がまたいっせいに折り返す。
が、悠太と進一がスパートをかける。
(離す気でいたが、進一が追いついてくるとは・・・。)
(俺は泳ぎだけは誰にも負ける気はしない!どこまでも食らいつく!)
「進一、意外とやるわねぇ。」
「神木君は、泳ぎは得意なほうなの?」
「あーそうねぇ、あいつは何でも出来るタイプだから不得意なほうが少ないんじゃないかしら。」
2人が話している中2人はどんどんスピードをあげていく。
「あの2人はもう追いつけないでしょうね、まぁ一人は限りなく手を抜いているはずだけど。」
「え?・・それってつまり2人の戦いと?」
「そうなるでしょうね。」
解説じみた話をしながら全員の状況をみる。
「あ、えと、2人はどっちが勝つと思います?」
「あら、じゃあ薫ちゃんは、どっちだと思う?」
「私ですか?・・・・・・これは悠太君の方が勝つんじゃないでしょうか?」
「私もそうは思うけど、まだ分からないわね。」
「私は朝山くんかな。」
3人がそれぞれ予想しあう、
そして・・・・