G[M]-1
プロローグ
俺はこの日常的な生活に飽き飽きしている。こんな生活では物足りない、そう思い始めていた。
しかし、だからといって犯罪を犯すような気持ちにはなれず、一人ぼーっとしていた。
そんなことを考えていると、部屋にタキシード姿の男達が入ってきた。驚いた俺はしばらく放心状態だった。そんな俺に、男達は言った。
『あなたはこの日常的な世界にあきあきしていますか?』
『え?』
何なんだこいつらは。入って来るなり訳の分からないことをぬかしやがって。大体俺と顔見知りじゃない人物が何故ここにいるんだ。
『あなた達は何ですか?』
少々起こり気味に言ってみた。すると、背後から友人の姿が。
『オマエ何やってんの?』
『いや……さ、この人達が楽しいことさせてやるって。』
それに付け足すように男は言った。
『あなたは非日常の世界はお好きですか?』
『え?あ…は、はい。』
口が勝手にはいと答えてしまった。
『オマエはどっちが良い?』
『俺はこっちかな。』
選択した方を指さし、ヘルメットをかぶった。少しは不安もあったが、そのときの俺は全く後悔などしていなかった。