振り向けお前っ!8話〜夏と海と・・・前編〜-3
「あ、じゃあ私も戻りますね。」
「あ、待って。」
「はい?」
少し間をおいて
「小林さんって、前と性格変わったよねぇ?」
「あ、ええ、そっか・・あのとき朝山君は聞いてなかったんですよね。」
少し、訝しげな顔をして
「何があったの?」
と聞いてみる。
「皆に勇気をもらったんです。」
と答えた。
「勇気ねぇ。」
「あ、じゃあ、片付けるもの終わったし戻りますね。」
「あ、うん、俺もう少ししたらいく。」
「はい、じゃお先、失礼します。」
と言って薫は戻っていった。
「性格変わるのに勇気もらって変われるんだ・・・。」
と言って最後の進一も戻っていく。
教室に着くと、
「屋上で一人で何やってたんだ?こんな時間かけて。」
と、真っ先に悠太に言われる。
「何もしてないよ。」
そう言って席に戻る。
午後の授業が始まった。
・ ・ ・
「んー終わったぁ。」
「今日は珍しく午後も起きてたからね。」
輝が笑いながら言う。
「今日で午後まで授業あるのは終わりだな。」
「うん。もう少しで夏休みだね。」
にこにこしながら言う輝を見て。
「実は楽しみだったりする?」
ときいて見る。
すると、やはりにこにこ顔のまま。
「うん、こう言う事さ、ほら、前話したような事があるから、初めてで凄く楽しみだよ。」
ああ、と納得した。