文化祭-3
「一緒に帰ろうか」
神林が歩み寄ってきて、頭をポカッと叩いた。
「焼肉!打ち上げくらい参加しないとね?彼氏が参加しないなんて、彼女として恥ずかしいよ」
いつの間にオレは彼氏になったのか。でも全く嫌じゃないし、むしろ光栄なので、とりあえず照れ隠しに笑っておく。
「わかったよ。じゃあ行こうか」
神林がうなずく。教室を出る寸前に、からかってやろうと思い、こう言った。
「さっき撮った神林の写真は、待ち受けにしとくよ。携帯開いたら彼女ってバカップルみたいだろ?」
「ちょっ……ちょっとやめてよ!!!消しなさいっ!!!」
「やーだね」
オレは走って逃げた。
「もうやだっ!超恥ずかしいじゃん!!!」
カタチの思い出も、明日からの楽しみも作れて、
今日は最高の文化祭になった。
終わり