**ヒーロー見参??**-5
うーん‥
んー‥
ぬー‥
すぅー‥
‥‥‥‥。
ガチャン、ガラガラッ
「ひぃーよぉーりぃーちゃんっ!!!」
んあぁ‥?
ここどこだ‥?
眩しい‥‥
あれぇ‥‥?
「日和ちゃん、お目覚めですかぁ?」
誰?
逆光で顔が見えない。
でも知らない声なのは確かだ。
「俺、日和ちゃんみたいな清楚な子が怯える顔まじ好きなんだよね。」
何?
誰?
怖い。
その恐怖に声も出ないし、動けない。
早く逃げなきゃ…
早く‥
それなのに私の足は固まったままで、渇いた喉は呼吸さえできない。
無情にもその扉は光を遮り私を暗闇へ連れ戻した。
「暗いとよく見えないからね。」
明るい声が不気味で身震いがする。電気をつけて、こちらへやってくる人物は知らない人だった。
「ごめんね。でもこれ頼まれたから仕方ないの。」
意味がわからない。
誰に?
何を?
混乱してる私の視界が回転した。
「おとなしい子は好きだよぉ。大丈夫、痛いことはしないから。二人で気持ちよくなろうね。」
あぁ‥
私はこの男に押し倒されたのか。そしてこれから襲われるわけか。
頭で理解した途端、涙が溢れた。