キライ ①-8
「まっ、そういう事だからヨロシク」
大迫の明るさとは反対に暗い私に涼子は首をかしげた。
「ごめんね。涼子はお…廉の事好きだったんでしょ？」
申し訳なくて涼子の顔が見れないよ…。
「えー？驚いたけど私は単なるファンだからさ」
笑う涼子に救われた気がした。
こんな涼子に嘘ついてるなんて自分が情けないよ…。
「ホントにごめん…」
精一杯の謝罪の気持ちを込めて謝った。
「気にしないの！私の事なんかより本気で大迫好きだった子もいるからね。気を付けるんだよ」
涼子ってば私の心配までしてくれて…。
「うん。気を付けるよ」
僅かに微笑む私に涼子が耳打ちした。
「愛があれば乗り越えられるよねっ！」
いや！
愛は全くないからっ！
その言葉をグッと飲み込んだ。
To be continue…