未完成恋愛シンドローム - 片翼 --10
「・・・・・・っ!!!!」
「あ」
「らめっ・・・!もれ、も・・でちゃ・・・・っ!!」
なにかがち○ちんを駆け上がって行き、弾けた。
さっきまでの雷のような刺激と比べてもまだ強いと感じる感覚。
全てを消し飛ばしそうなその感覚の中で、ビクンビクンとち○ちんが激しく脈打ってるのが判った。
ビチャ、っと、なにかが顔にかかった。
2、3回。なにかとても熱いものが降りかかって来た。
瞳を閉じ、更に何度か服に液体が降りかかって来るのを感じながら、オレはぼんやりと漏らしたしょんべんがかかったんだと思っていた。
「・・すごい一杯出したなー、イヴ」
ふと聞こえて来たカイトの声に、うっすらと瞳を開けてみる。
―ああそうか、カイトがオレのち○ちんいじくって、結局漏らしたんや・・。
そう思いながら、顔にもかかった筈なのに、アンモニア臭がしていないことに気付いた。
代わりに感じるのは・・。
―これ・・小学校ん時に嗅いだような・・。あ、プールん時・・・っていうか、横の栗林の匂い・・・?
なんか、ちょっと生臭い。
視線を下の方へと移した。
「・・・」
ち○ちんから、なにか液体がでたのは感じてた。
でも、今見る限り、パーカーの上にかかっている、白いゼリーみたいなものは、しょんべんではないような気がする。
取り敢えず、半分靄がかかったような思考を一時中断し、カイトの方へと視線を移す。
「お。どんな感じー?」
目があった。
至近距離に顔があったせいか、カイトの顔中に白いものが振りかかっていたのは見えていた。
現に今、カイトの顔中にこびり付いている。
「どんなって・・・」
急速に体温が下がって行く気がする。
腰を中心にした疼きもなくなっている。なにより、桁外れの疲労感と、それと同じくらいの虚脱感に、指一本動かすのも億劫になっていた。
「どーやった?初めての射精は」
ニコニコしながらカイトが聞いて来る。
―しゃせい?
「初めての射精やから、精通かー」
―せいつう?
「泣くほど気持ち良かった?」
いつの間にか零れていたらしい涙を、ぺろっ、と、舌先で舐めとり、カイトがいう。
「・・・・」
―確かに。
あの、腰から全身に広がってた疼きは・・・・
「・・・」
気持ち良かった、ってことなのかも知れない。
我慢し続けてた時のザワザワした感じも、びくびくと鼓動を打つかのようにち○ちんが脈打ち、しょんべんの代わりになにかの液体を噴き出したあの感じも・・・。
「イヴ?」
全部・・・。
「・・かった」
「ん?」
「気持ち・・よかった」
そういうと、カイトはまたニヤリと微笑った。
「いやー、でも・・ちょっと多すぎ」
少し経った後。カイトがポツリとそういった。
「・・うっさい」
―取り敢えず、拭かなきゃ・・。
重い身体をなんとか動かし、ギリギリ届くか届かないかくらいの所にあるウェットティッシュに手を伸ばす。
・・・?
ふと横が気になった。