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未完成恋愛シンドローム
【同性愛♂ 官能小説】

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未完成恋愛シンドローム - 片翼 --11

「・・・なにしてんの?」
「ん?」
横を見ると、カイトが手のひらについた液体を舐めとっていた。
「おそうじ?」
「いや、聞かれても・・」
―つかこいつ・・
「やめぇや、ち○ちんから出たのなんて・・汚いやろ」
オレの言葉に何故かキョトンとした顔をするカイト。
「あー、もしかして心配してくれてるん?」
ニッ、と微笑って聞いてくる。
「ちゃう」
「あははー。だいじょーぶだいじょーぶ」
―なにがどう大丈夫やねん・・
「イヴの味ってどんなんかなってぶっ」
意味不明なことをいうカイトに対し、とっさに手が出る。
「もー、なにすんの」
「うっさい・・」
―なんか、よく判んない。
つか普通はち○ちんから出たもんなんて、舐めようとか思わんやろ!
「あー、そっかそっか」
・・・?
不意にニヤッとカイトが笑う。
「なんやの」
「カイト、まだコレがなんか判ってないやろ?」
そういってカイトは、白い液体でどろどろになった手のひらをオレに見せる。


「・・・」
若干の悔しさを感じつつも、頷くオレ。
そんなオレの表情を嬉しそうに眺めながら、言葉を続けるカイト。
「コレが精液ってヤツ」
・・・。
ナニソレ?
「・・・」
「・・・アレ?」
初めてカイトが、若干困ったような表情をする。
「イヴ・・・もしかして、知らんの?」
すごい、痛い子を見る視線で見られてる気がする・・・。
「・・知らん」
笑みの形になっていたカイトの口元が、微かに歪むのが判った。
「あれ・・・小学校ん時に習わんかったっけ?」
・・・?
こんなこと、学校でやるか?
「いや、習ってへんやろ・・つかなんの授業やねん」
至極当然なことを聞いてみる。
「保健・・・あ」
「保健って、5年時にやったヤツ?」
―確かに昔、そんな授業やるとかって聞いた気がする。・・・が。
「あー、そういやあん時イヴ」
「水疱瘡かなんかで休んだ気ぃすんねんけど」
―つか、そんな授業があったことすら完全に忘れてたわ・・・。
「視聴覚室使ってやったんやっけ?」
「そうそう」
―まぁ、別に興味なかったし。
うちの小学校の視聴覚室が150人くらい収容出来る造りやから、一学年を2つに分けてやるとか言ってた気が・・。
「じゃあ知らんわ」
2日間使ってやったらしいけど、結局あの時オレは1週間くらい休むハメになったし。
「んー・・じゃあしゃーないなー」
―なにがや。
「手っ取り早く教えたる」
・・・。
「う、うん」
別に教えてもらう必要もなかった気がするけど・・・。
「これが精液っていうねんけどー」
そういいながらカイトは、オレの瞳の前で手のひらを翳し―
「!!」
「味はちょっと苦い」
それをいきなりぺろっと舐めた。


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