「緋色の欲望」-5
「っあん…はぁんっ、はっ、はぁ…んっ…あん…っあ…あん」
生い茂る木々の間に舞の嬌声がこだまする。
肉の打ち合う音、結合部の奏でる卑猥な水音が舞の鼓膜をひっきりなしに刺激する。
これがバレれば、また楼主にキツいお仕置きを喰らうだろう。
だが、その背徳感がまた、舞の躯を高ぶらせるのだ。
「あぁん…きもち…いっ…あっ、はぁん…やん…あん」
舞を穿つ肉は硬くて鋭い。
深く浅く、肉は抉るように舞の胎内を往復する。
「気持ちいいって、お前やっぱり淫乱なんだな」
詰られる度に舞の胎内はギュウッと彼を締め付け、彼女の高ぶりを露わにする。
「それに、男なら誰でもいいんじゃねえの?本当に変態なんだ」
耳朶にかかる呼気が荒い。
「ほら、イケよ」
腰に当てられていた手が外されると、今度は舞の芽を弄くりはじめた。
「っあん…やん…そこっ…」
途端に舞の声が跳ね上がる。
「へぇっ。変態女はここが悦いんだ?」
蔑む言葉は舞の心を躯を狂わせる。
舞はいやいやをするように躯をくねらすと、木の幹に強くしがみついた。
「はぁあんっ」
ザラザラとした木肌が挿入時から放置されていた舞の乳房の先端をこすり上げる。
それに気付いた彼は口の端を歪めた。
「何?俺にヤられながら赤ずきんちゃんはオナニーまでしてんの?」
それは、どこか面白がるような声だった。
「赤ずきんの“赤”は欲情の“赤”なわけか」
舞に多い被さるように体勢を変えた彼は、芽に加えて胸の先にも刺激を与え始めた。
「狼に襲われて悦ぶような女だもんな。赤ずきんは」
その言葉通り、舞の躯は愉悦を纏う。
「っや…ごめ…なさ…んっあっ」
責められているのが自分なのか童話の少女なのかは分からなかったが、謝罪の言葉を口にした途端に舞の躯は一際高い波に飲み込まれていった。
自分だけが全裸で繋がっているのが舞にはたまらなく恥ずかしく思えた。
しかし、気持ちとは裏腹に収縮を繰り返す舞の胎内は彼自身をもギュッと締め上げ悦楽を送り込む。
「っ…くぅっ」
膨れ上がった欲望を寸でのところで抜き去った彼は、舞の背中から尻にかけて白濁をぶちまけた。
小刻みに揺れる舞の躯を白い雫が垂れ落ちる。
しばらく周囲には、ふたりの荒い息遣い以外は何も聞こえなかった。