振り向けお前っ!第7話〜性格改善プロデュース〜-3
それをずーっと見ている薫が、
「あ、あの?・・みな・さん。どうし・・・ま・した?」
全員でびくっとして、とっさに阿佐美が
「い、いや何でもないのよ、薫ちゃんにも後で単独で話すから。」
と明るく笑顔で言う
「馬鹿が、」
一瞬足をつねられた。
「人混みの中に無理やり突っ込んだらどうかしら?」
「却下、気絶する。」
「じゃあ、どうするのよ。」
「まずは俺に任せろ。」
「・・・・分かったわ。」
皆が緊張する目で見る中
一人薫に向かって話す悠太、
戻ってきて
「明日休みだし、出かける事にした。」
「もちろん私たちもついていっていいわよね?
「駄目だ。」
「2人っきりで行くって、なんかデートみたいだね。」
何気なく輝が言うがまったくもってその通りになるかもしれなかった。
そんな話をして、昼休みが終わり、放課後へ
「じゃあ小林さん、明日ね。」
「は、はい」
それを、影で見ていた4人の中で一人がつぶやく。
不敵な笑みを浮かべ
「ふふ、ふふふふふ。」
「お前・・怖いぞ。」
「これは見に行くしかないでしょう。」
そんな話しを聞きながら。
愛華と輝はやめておいたほうがいいんじゃないかなぁ、と頭の中で思うのだった。
次の日、
「あ、待った?」
「い、いえ・・・」
「さてっと、」
チラッと周りを見る。
「あいかわらず、下手なもんだ。」
「え?・」
「いや、何でもないよ、さ、行こうか。」
そう言って歩き出す。