振り向けお前っ!第7話〜性格改善プロデュース〜-13
「ど、どうしたの?」
「ひっ、うっ・・」
泣いていた、
「・・・・ごめん、・・・悪かったよ、あそこで手を離しちゃったからこんな事になっちゃったんだし。」
しばらく薫は泣いていた。
「とりあえず、移動しよ。」
イベント会場にいるとまたはぐれそうなので、とりあえず場所を移動した。
デパートを出て近くの公園に、
「・・・・・・・・」
とりあえず悠太は薫が落ち着くまで待った。
「うっ・・」
いくらでも待つつもりだった。
「悠太君。」
腫れぼったい目をしてこっちを見ながら薫が呼んだ
「・・・ん、何?」
「さっき、謝ってたけど・・。私、のほうも悪かったから、ご、ごめんなさ、い」
まだ、落ち着いてないのか声が途切れ途切れになっている。いつもみたいな気弱さは、先ほどより感じられない。
「なんで?・・・・」
「私が、あんな性格で、はぐれたとき、に、気が動転しちゃって、悠太君の方を見て無かったから。」
無理もないよ
その言葉を出そうとしたけど、あえて出さなかった。
「でも、ちゃんと会えたでしょ?それでいいと思うけど?」
そこからは黙ってしまった。
「でも、小林さん、さっきより全然しゃべれるようになったじゃん、どうしたの?」
何も知らないそぶりをして聞いてみる。
すると
「・・る・・いいです。」
薫が何かいった、が聞こえなかったので、
「え?」
「か・・る・・いいです。」
2回目もあんまりよく聞こえなかった。
「ごめん、もう一回。」
「薫でいいですッ。」
聞いた時一瞬理解するのに時間がかかった
「いいって名前の呼び方?・・・だよね。」
「はい。」
「それ、俺にだけ?」
「え?」
「いや、こば・・・・いや薫・・が、呼んでほしいのは俺だけ?ほかにも居るんじゃない?」
「・・・・私、の友人全員に、名前で呼んでもらいたいです。」
「よし、よく言った。」
そして笑顔でそういった
「ありがとう。」