振り向けお前っ!第7話〜性格改善プロデュース〜-12
(声が、声が出た?)
が、イベントの会場は薫の声をやすやすと掻き消してしまう。
(声だけじゃだめ、自分から動いて探さないと・・)
そう思うと不思議と足が動いた。
「悠太君、悠太君!」
一瞬、この声が自分から出ているように思えなかった、
それでも、出せるだけだして、探し回った・・
悠太の方は、
まずいぞ、小林さんの性格上、こんなところ置き去りにされたら・・・・・
物凄い慌てていた
と、そこにメールが来た。
『ごめん、悠太。小林さん見つからない・・・』
どうする、探すと言っても広すぎるぞここは。
このデパートは不思議な事に、構造が変になっていて、一番上の階全部が何かしらに使われるイベント会場みたいになっていて、
めったに開放されない場所だった、そのため悠太もどこがどこだかよくわからない。
普通にはないデパートだったのだ。
『しかたない、とりあえず探すから、見つけたら教えてくれ、そこに向かう。』
送信
すると1,2分で『わかった』と返ってきた。
そして、阿佐美たちは
「いやぁ、なんかよくわからないけどいろいろやってるね〜」
「そうですね、でもいいんですか?神木君たち見てないで?」
「もう見失ったからいいのよ。探すの面倒だし。」
「はぁ、」
イベントを満喫していた。
(見つからない・・・。どこッ・・・)
一方先ほどから探している薫だが、全然見つからず、ついに、泣きそうになったその時
「小林さん?」
どこからか声が聞こえた。
「あ、悠太君?」
「あーよかったここにいたんだ、離れちゃったから心配したよ・・・。」
「うっ・・」
いきなり悠太に走って飛びついた。