振り向けお前っ!第7話〜性格改善プロデュース〜-11
「まずい、もっと先で離れるつもりだったのに。」
一方薫は、
(悠太君と、離れちゃった・・・どうしよう、私一人じゃ、どうすることも、)
窮地に追い込まれていた。
そして、現在人の流れの中なので戻る事もできず、進むしかなかった・・
「まずい、まずいぞ、予定もしてなかった事態が起きたぞ・・・・とりあえず輝にメールだ。」
『輝、まずい事になった、意図的に離れるつもりが、途中で離れてしまった。』
送信、
輝がそれを見た時
「ええっ!どど、どうしよう。」
別の意味で窮地に追い込まれた。
最初から見失っていたからである。
阿佐美たちは問題外。
そして、薫は、その窮地を何とか乗り越えようとしていた
「ゆ、ゆう・・た・・く・・・」
が、性格上、乗り越えられることもできずにいた。
(わ、私がこんな性格だからッ・・・、名前を呼ぶことも、できない)
今にも泣きそうな気持ちで、必死に悠太を見つけるため声を出そうとした
「ゆ・・た・・・く・・・・」
が、どうしてもはっきりと出ない。
(どうしよう、どうしたら・・・)
考えながら進んでいたらいつの間にか場所もわからない所まで来てしまい。
さらに泣きそうになった。
(わ、私がいけないんだ、こんなッ、こんな性格だからッ、)
頭でそう思っていても声にはでない、
そのもどかしさに今にも泣きそうな薫をだれも助けようと、声をかけようとしない、誰もがみな、見て見ぬ振りをしていた。
(いつまでもこのままじゃ駄目・・でも・・)
声を出そうとする、無理にでも、それでも出ない、
(私がこんな性格だったから、友人なんていなかった、でも悠太君達皆は、こんな私と、友達だって言ってくれた。)
そう思ったときさっきより声が出るようになった
「ゆうた、く・・」
(私だって、自分から変わらなきゃ駄目、皆みたいに全員同じじゃないから。)
今度ははっきり出た
「悠太君!」
自分でもびっくりだった。