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万華
【SM 官能小説】

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万華(その3)-6

僕は欲しかったのだ…
 膨らみをもった桜色の蕾のような僕の乳首を胸から削がれるくらい強く、喬史さんに噛みしだ
いて欲しかった。堅くそそり立つ僕の肉棒に喬史さんがその白い歯を立て、その包皮に深く食い
込むくらい激しく僕のペ○スを咬み裂かれたいと…。
 その肉欲に溢れた瞳をぎらつかせ、涎を垂らした喬史さんの歯で、生肉から肉汁が滴るくらい
に僕の薄桃色のペ○スを思い切り噛みちぎって欲しかったのだ。
そこには、僕自身の肌を喬史さんに縛られ、鞭をうたれ、その喬史さんの淫汁を垂らし尖った
ペ○スで僕の尻穴を深く抉られるように荒々しく挿入されることでしか、喬史さんの体を感じる
道は残っていなかったのだ。
 あのとき…僕は喬史さんに言った。
 …ほんとうに、僕から離れられるの…あの女の体を抱けるの…
 その僕の辛辣な言葉に喬史さんは心の奥底をつかれたように狼狽し、びくりと体を震わせたこ
とを僕は覚えていた。
 そしてあのとき以来、喬史さんは僕から決して離れることができない体になってしまったのだ。
 僕は今でもそう思っている。

 でも喬史さんと僕と、そして燿子を… 
 僕らをお互いに引き寄せる見えない糸は別のところにあったのだ。そのことを知ったのは喬史
さんが死んでからだった。
 痛めつけられた男や女が、痛めつけるものの肌に安息を求めにいく欲情の暗闇のような深淵が
そこにはあった。僕らの体の中にある決して逃れることができない凝固した淫欲の血… 
 それはやがて遠い記憶の中からその殻を破るように溢れ出るのだった。


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