「競泳水着が消えた日。・・・まるみえ?日本選手権」-3
山田が競泳を始めたのは、高校に入ってからだ。
中学では、陸上をやっていたが、
中3のとき、偶然見かけた高校の競泳地方大会で、
大きな衝撃を受けた。
当時は1980年代中盤、競泳水着は、薄さのみを追求していた。
目の前を通る女子高生を、何気なく目で追った山田が目にしたは、
薄い水着からはっきりと透けて見える、乳頭だった。
その学校は、そろいの赤い水着を着ており、
振り返ると、十数人の女子部員、全員の胸が透けていた。
そしてそっと下半身に目をやると、
半数近くの女子部員が、陰毛まで、うっすらと透けさせていたのだ。
周りを見渡すと、紫色や水色の水着の女子部員たちも、
透けた胸を堂々と面前にさらしいる。
「すごい・・・。」
競技が終わるまで、約1時間しかなかったが、
たっぷりと女子高生のからだを目に焼き付けた山田は、
競技場の外の公衆トイレに駆け込んだ。
いきり勃った物を慰めないと、歩くのに支障が出るほど、
膨らんでしまったからだ。
これがきっかけで、高校に進学した山田は、
迷わず水泳部に入部した。
高校の3年間、思惑どおりに女子高生のからだを堪能した彼は、
その「悪事」を悟られないように、練習にも打ち込んだ。
山田はいつの間にか、県大会で入賞するくらいの実力をつけていた。
中3のときの、あの衝撃が忘れられない山田は、
大学でも競技を続け、ついには女子高の教師となり、
いまだに女の子たちのからだ盗み見て、楽しんでいたのだ。
この愛すべき環境を維持するため、節制し、
決して悟られないよう、細心の注意を払いながら、
品行方正な教師を、演じているのである。
その山田が「新ルール」での
R18日本選手権の運営スタッフとなったのだ。
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「まだ4時半か・・・。」
スタッフ集合時間は、午前8時だ。
横浜の自宅から辰巳に行くにしても、
まだまだ十分に時間がある。
もう眠れないと感じた山田は、
大会パンフレットを手に取った。
もう何回も見たが、もう一度、
特にチェックする選手を確認した。
水着姿の彼女たちの、伸びやかな肢体を思い描きながら、
申しわけ程度の小さい布だけつけた姿に変えてみる。
夕べ、同じ想像をしながら、自慰行為にふけったのに、
また股間が膨らんできた。
いつの間にか時間が経過していた。
朝食をとり、身支度を整えた山田は、
机の上に置いた、やけに太めで、ずんぐりとしたペンを
胸ポケットに刺し、いよいよ競技場に向かった。