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7番目の月〜Ruby〜
【幼馴染 官能小説】

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7番目の月〜Ruby〜B-1998--10

「それに…本当は広人が助けてくれて嬉しかったんじゃないのかな」

「え…」

「…何ニヤけてんのよ…ムカつく」

「っ…そんな事…」

おいっ…どんな顔してんだ俺はっ

「好きならさぁ、しっかり掴まえとかないと。広人が頑張んなきゃダメなんだからね。女の子は難しいんだから。特に千華はね」

…勘張んなきゃって言われても…どうすれば良いんだよ

「それは自分で考えんの。教えてあげる程お人好しじゃないもん」

俺の困惑を見透かした様に美久はちょっと睨んで見せた

そっか…一応俺を気に入ってくれてたんだもんな…

「…ところで、授業サボって何してたのぉ?」

くるり、と意地悪く変わった顔で言われて、多分俺は顔が真っ赤になったと思う

「勘、良いんだからね私」

美久はそう言ってひらひら手を振って去っていく

動揺して混乱して、俺はまともな事が言えなかった

でも、美久が思ってたより良いヤツだって事だけは分かった

千華が友達でいるワケが分かった気がした



だが、それから俺は変に千華を意識し過ぎて、今迄以上に喋り辛くなっちまった

千華も…何だか俺を避けてるみたいだ

ぎくしゃくしたまんま三年になって、案の定クラスが別になったら全く接点が無くなった

千華の母ちゃんが家来た時に、耳をそばだてて千華の情報を仕入れるくらいだ

盗み聞きした千華の志望高校が、俺の偏差値を倍くらいにしなけりゃならない様な所だと分かって…
マジで焦った


「塾行きてぇんだけど」

思い切って夕飯ん時親に言ったら

父ちゃんは顔がフリーズして、その時丁度テレビでやってた、ノストラダムスの大予言の特番を真剣に見始め

母ちゃんは、行かせても良いけど…今から行っても“あの”高校はねぇ…元々の頭がそれじゃねぇ…と、俺の不埒な動機に勘付いた上、可哀相がられた

結局参考書なぞ買って自己流で机に向ってみたが、小学生の基礎も怪しい俺は、各教科のテストが数点づつ上がっただけで、後は大きな変化なんて無かった

女子が痩せたいと口グセの様に言いながら、ダイエットに挫折する気持ちが分かった気がした


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