振り向けお前っ!6話〜全員集合〜-2
「えっと、俺は何言われるんでしょう?
「・・・・なぁ、神木、お前最近まともに授業受けられてないだろ?」
「へ?」
「いや、最近よく気絶してるからな。」
「・・・・はぁ。」
苦笑いで返す。
「お前大丈夫なのか?そろそろテストもあるぞ?」
「とりあえず、勉強できなかった日は家で、自分なりにやってるんで平気ですが・・」
「そうか?なら良いんだが。」
(阿佐美の事で言われてるんだろうな・・・でもあいつのせいに出来ないし・・)
「まぁ、赤点とらなければ平気ですよね?」
「お、おぉ・・」
「わざわざ心配してくれてありがとうございます。」
「話はそれだけだから、テスト頑張れよ。」
「失礼しましたー。」
教室に帰る途中の廊下で
「やはり、よく、倒されてるからな・・心配されてんのか。」
一人でぶつくさ言ってると、向こうからすごいスピードで誰か走ってくる。
そしてもちろんの事
ドーン
「わあっ。」「痛っ。」
「ったく何処見て走ってんだよ。」
「ごめん悠太、大丈夫だった?ちょっと急いでて。」
ぶつかってきた人物は先ほどの話で出てきた
河谷阿佐美(かわだに あさみ)
だった。
「別に平気だし、気にしてない。」
素っ気無く答えると、阿佐美がふと問いかけてくる。
「ところで何してたの?」
言えない。絶対言えない。と言う事で誤魔化してみた。
「急がなくていいのか?」
「あっ、そうだった。じゃあね」
と言い終える前にはもう走って行っていた
「おぉ、うまく誤魔化せた。」
そして教室に戻ると。
「あーきーら。」
「あ、悠太お帰り。」
「ん。」
「どんな話してたの?」
「気になるか?」
「ちょっとだけ。」
と、ここで3限目の授業の始まりの合図が鳴る。