「赤い風船」-3
その横には、赤い風船が…
まさか…
その時、彼女は目に涙を浮かべ
コーヒーを持って来た。
その手には
オレが落とした手紙が…
「これ…、廊下に落ちてたよ…」
「まさか、あなたがあの風船を拾うなんて…」
「凄いね!! こんな奇跡があるのね!!」
「いや、オレが手紙を拾った奇跡より
この広い地球上で、君と僕が出会えたって事が
本当の奇跡さ!!」
涙ぐむ彼女の頬に、俺は優しくキスをした。
カーテンに映る二人の影。
やがて寄り添い、一つになった… 【完】